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bodytune(ボディチューン)音楽家のための鍼灸

声枯れのいたわり方

" アレクサンダー・テクニーク "

2019年3月22日

以前、舞台公演中に声が枯れてきた役者さんが鍼灸施術にいらしたことがあります。

 

鍼灸の施術もきちんとおこなったうえで、喉のコンディションのために公演中本人でできることがないか考えました。

 

声枯れ、役者ときたらアレクサンダー・テクニークは本当はどんぴしゃです(なにしろアレクサンダーさん自身が声枯れを克服した役者さんですから)。

 

でも舞台にワークしにいくわけには行きません。

 

何とか本人がつかみとれるものをと即興で考えてこんなことをやりました。

 

普通に立った状態で可能な限り首の力を抜いてもらいます。

 

首には前側(喉)もあるし後ろ側もあって、その両方をできるだけ楽に自由にして立ってもらいます(軽く首の後ろ側と前側に手を添えながら)。

 

そのまま重心を少し前にしたり後ろにしたり、その間も可能な限り首の力は楽にしたまま前に後ろにゆっくりペースで体をゆらします。

 

これを出番待ちとかちょっとした空き時間にやることをすすめました。

 

幸い「分かります、これ!」と言っていただけたのと、やりながら背がどんどん高くなったのでご本人でできるだろうと踏みました。

 

舞台に出てしまったら何をおいても演技が最優先、首が縮もうが喉に負担かかろうが、やり切るのが役者という人種です。

 

その瞬間にアレクサンダー・テクニークを使うのもありですが、この時の状況でそれは机上の空論に思えました。

 

なので、観客の目に触れないところで喉が楽な状態に戻る場所を作るように、その時の喉ってこんなですよという記憶を残すよう意図しました。

 

この時のコンディションを前提にできる最善を尽くした公演であればいいなあと思います。

この記事を書いた人

2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。

2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。

はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師

 

カテゴリー: アレクサンダー・テクニーク. タグ: , , .
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