それ、本当にディストニア?
こんにちは!ハリ弟子です。
演奏家向けの鍼灸やアレクサンダー・テクニークをしているとフォーカル・ディストニアに悩む方が時々いらっしゃいます。
まれにですが、病院で診断を受けた方でも本当にそうなのかな?と思うようなケースがあります。
筋疲労、腱鞘炎や神経麻痺などを元に代償行為を発達させ、本来するべき動きができなくなって困っていたものの、ちょっとしたきっかけでさほど苦労せずに本来の動きを回復できたような場合、これをディストニアと呼ぶべきかどうかかなり微妙なラインだと思います。
病院に行きながら、なおかつ治療院やレッスンの門をたたくということは何かしら病院での治療に効果を感じていないことがほとんどなのでそう思うだけかも知れません。
ディストニアという病名は該当する症状の範囲がかなり広いです。
ということはこれを診断する前に慎重に鑑別がなされて、他のあらゆる疾患の可能性が排除されていなければなりません。
そうでないと効果のない薬を長い間飲まなければならなかったり、といった弊害に患者さんをさらすことになります。
ハリ弟子は結果論でものを言っているので、患者さんの当初の症状がどうだったのか分かりません。
その時点では無理もない診断だったのかも知れません。
しかし、触りもせず検査もせず楽器演奏中に表れるその症状を確認することもなく、問診だけでディストニアを診断されボトックス注射をすすめられたという方がいらして、これはさすがにいかがなものかと思った次第です。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師