音楽家の悩みを解決するブログ " ディストニア "
震災にもコロナにもジストニアにも負けない人
2024年3月30日
「3月11日」は過ぎてしまいましたが、今年はいつもと違う特別な思いで東日本大震災のニュースを見ていました。昨年の春から夏にかけて、福島県から吹奏楽部の高校生が通っていたのです。 クラリネットを担当するその子は左手のフォーカル・ジストニアと診断されていて、それでも大会を目指してがんば...
休日の宿題(フォーカル・ジストニア)
2021年10月31日
当サイト内の症例ページでご案内のとおり、当院ではフォーカル・ジストニア(FD)の治療にも取り組んでいます。FDに対する施術でよくある悩ましいことはある程度治療がすすむと改善が足踏み状態になることです。 実は鍼で音楽家のFDを良い方に変化させること自体はそんなに難しくありません。変化...
ディストニアと似た症状が出る別の疾患
2020年7月27日
アメリカに金管アンブシュアの専門家、ウィルケン氏という人がいます。 彼はディストニアではないのに「ディストニアである」と宣言されてしまうことの危険性についてブログに書いています。 ≫ Embouchure Dystonia Treatment – Some Que...
今回はちょっとだめでした
2020年7月24日
右手指に巻き込みの症状があるギター奏者の方。 第4指(薬指)、第5指(小指)が意図に反して屈曲してしまいます。 初めの5回は週に1度の頻度でみせていただき症状に効果のあるツボが分かったので、それ以降は月に1度にして半年くらい継続しています。 調子...
すでにできていることを活用する
2020年7月22日
アンブシュアの不調により中低音域の発音とタンギングが困難なチューバ奏者の方。 病院ではアンブシュア・ディストニア疑いと言われたそうです。 去年の秋から月に1回くらいで定期的に来院されています。 ヘ音第1線上のGから下が課題の音域です。 &nbs...
鍼灸とアレクサンダー・テクニークの役割分担
2020年7月21日
吹き始めに口元から息が漏れてしまうクラリネット奏者の方。 以前、アンブシュア・ディストニアと言われたことがあるそうです。 実際に吹いてもらうと確かに音が鳴る前に息が漏れてしまい、思ったタイミングで発音していませんでした。 一方で全然鳴らないのでは...
フォーカル・ディストニア発症における軟部組織の関与仮説
2020年4月5日
左手薬指にフォーカル・ディストニアを発症したヴァイオリン奏者に作業療法的な治療をおこなって一定の効果があったとの症例報告がありました。 >>フォーカルジストニアの軟部組織に対するアプローチの実践 この論文のポイントは「筋緊張異常や軟部組織の短縮に起因す...
タンギングをツボで調整する
2020年2月21日
たびたびご紹介しているアンブシュアのディストニア(疑い)と診断されたチューバ奏者の方の施術。 だんだんと苦手な音域も音が当たる率が上がってきています。 一方でタンギングについては対応を後に残していました。 なぜかと言うと金管楽器の奏法の階層構造か...
整動鍼とアレクサンダー・テクニークの相乗効果(3)
2020年1月8日
今日はアンブシュアに不調のあるTuba奏者の方との施術&レッスンの実際のところを報告します。 件のTuba奏者は数年前からアンブシュアとタンギングにやりづらさを感じて一時まったく音が出なくなり、病院では口唇のフォーカル・ディストニアの疑いがあると言われました。 僕...
整動鍼とアレクサンダー・テクニークの相乗効果(2)
2020年1月7日
昨日の続きです。 Tuba奏者の話の前に、指を痛めたピアニストの例で整動鍼とアレクサンダー・テクニークの使い分けのイメージを書きます。 こんな架空の設定でした。 例えば指を痛めたピアニストがいたとして、指の問題を解決するためには腕の使い方を変える必要があり、腕の...
整動鍼とアレクサンダー・テクニークの相乗効果(1)
2020年1月6日
昨年の9月から月1回のペースでアンブシュアに不調のあるTuba奏者の方がいらしています。 病院では口唇のフォーカル・ディストニア疑いと診断されたそうで、症状が始まってからすでに数年です。 鍼灸(整動鍼)とアレクサンダー・テクニークの合わせ技で取り組んで約半年がたち...
ずいぶん楽になりました(患者さんのご感想)
2019年10月21日
最近、少しずつ取り入れている動きを整える鍼、整動鍼を音楽家に応用したらどんな効果があるのか? それを知るために今月からモニター施術を始めています。 先日、実際に受けていただいた方からご感想をいただけたました。 埼玉県在住のKN様(女性)、ピアニス...
ハープ奏者とのレッスン
2019年10月3日
ハープ奏者の方とのアレクサンダー・テクニーク レッスン記録です。 この方は右手指に巻き込みが起こってしまい、病院でフォーカル・ディストニアと診断されました。 遠方にお住まいのため頻度は月に1回程度ですが、1人で練習する時も1つ1つの動きをていねいに見直しながらやっ...
Tuba奏者のタンギング不調と整動鍼のツボ
2019年9月3日
数年前からタンギングとアンブシュアの不調に陥ってしまったTuba奏者の方。 もっとも悪化した時は体が硬直して息が止まってしまい、完全に音が出せなくなりました。 病院ではフォーカル・ディストニア(疑い)と診断されたそうです。 今は音は出るもののタン...
問診だけでディストニアの診断をするの?
2019年4月10日
ある時、医療機関でフォーカル・ディストニアの診断を受けたことのある演奏家に聞いてみたことがあります。 「診察では楽器の演奏で症状が出るところを見てもらいますよね?」 僕としてはみなさんが何をもってフォーカル・ディストニアの診断をつけているのだろう?とただ素朴に知り...
アップ・ボウでヴァイオリンの音がゆれてしまいます
2019年2月23日
ボウイングが安定せず音にそれがあらわれてしまうことに悩むヴァイオリン奏者。 プロとして活動しながら数年前からこの症状が出てきて、病院で右手のフォーカル・ディストニアと診断されました。 症状の出方に波があり、最近もっとも気になるのはアップ・ボウの時に音がゆれてしまう...
自分がフォーカル・ディストニアだと思ったら
2018年11月13日
こんにちは!ハリ弟子です。 もしかしたら自分はフォーカル・ディストニアではないか? あるいは、 自分と同じような不調をネット検索などで調べていたら、フォーカル・ディストニアというのがちょうど当てはまりそうだ。 そんなふうに思った...
アンブシュア・ディストニアのリハビリ方法(Jan Kagariceの手法)
2018年11月10日
こんにちは!ハリ弟子です。 米国にヤン・カガリス(Jan Kagarice)というアンブシュア・ディストニアの専門家がいます。 以前このブログでも取り上げたフィリップ・スミスのディストニアからのリハビリをサポートした人です(>>フィリップ・スミスがディ...
アンブシュア・ディストニアに関するfMRIを使った研究
2018年11月9日
こんにちは!ハリ弟子です。 アンブシュアにフォーカル・ディストニアをかかえる金管楽器奏者の脳の働きをfMRI(機能的磁気共鳴画像装置)を使って調べた研究がありました。 ハリ弟子の備忘も兼ねてご紹介します。 >>Sensorimot...
それ、本当にディストニア?
2018年10月16日
こんにちは!ハリ弟子です。 演奏家向けの鍼灸やアレクサンダー・テクニークをしているとフォーカル・ディストニアに悩む方が時々いらっしゃいます。 まれにですが、病院で診断を受けた方でも本当にそうなのかな?と思うようなケースがあります。 筋疲労、腱鞘炎...
プロ野球寺内選手イップスの記事を読んで
2018年10月12日
こんにちは!ハリ弟子です。 プロ野球巨人の寺内選手がイップスだったとのニュースを見ました。 >>【巨人】引退の寺内、衝撃だった若手への告白…守備職人が「イップスなんだ」 野球選手、引退、イップスとこれだけキーワードがそろえば「ああ、イ...