息の通る姿勢、通らない姿勢
こんにちは!ハリ弟子です。
これまでの話を踏まえて、息の通りやすさと姿勢に関係について自分でいろいろ試してみました。
まず、だらっとした自分でもこれだめでしょ?と思うような腑抜けた猫背姿勢から。
青いのは脊椎、黄色は気道のラインの想像図です。
レントゲンやMRIで撮れれば一番正確ですが、こればかりは仕方ないので体表指標からある程度割り出しました。
正確さについてはそれなり、、です。
息の通りは意外と悪くないと感じます。
ただし、いかんせんお腹がこんななので、あまり息は入りません。
ただし、浅い呼吸であることを除けば、楽に吸ったり吐いたりできて、舌根の後ろが詰まるような感じもありません。
紫の線が舌骨とすると、あご先までの距離が十分にあると舌根の後ろのスペースも十分に取りやすいのかも知れません。
似たような姿勢ですが、こちらは力で頭を前に伸ばそうとしました。
こうすると舌根の後ろうんぬん以前に肋骨の動きが悪くなって息の出し入れが苦しくなりました。
舌骨からあご先までの距離を単に長くすればいいものでもないようです。
次に逆の極端な姿勢を試します。
のけぞって頭を後ろへ、あごも引きました。
いわゆる気をつけ的姿勢です。
これは喉が苦しかったです。
舌根の後ろで息がスムーズに流れてくれません。
舌骨からあご先までの距離が短く、二重あごになっています。
実際にやってみても、この姿勢はやはり気道を狭くするような気がします。
実際にはこの2つの中間のどこかにちょうどいいところがあるのでしょう。
ハリ弟子の場合はこのくらいな感じがいいように感じました。
横隔膜が下がった時にお腹が動けるスペースがあり、肋骨が動きやすく、気管の角度もスムーズで、舌根の後ろが詰まることもない、だれでも試して行けば自分に合ったところが見つかると思います。
ところで、今回の息の通り道に関する一連の考察はフランスのアレクサンダー・テクニーク教師Joando Masueroの記事から大きな示唆を得ました。
最後にJoando Masueroの記事をご紹介しておきます(かなりの長文、かつ理屈っぽいです)。
>>Everything you wanted to know about Alexander’s depressed larynx but were afraid to ask
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師