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bodytune(ボディチューン)音楽家のための鍼灸

コンディションをわざわざ落とすための練習はよろしくない

" 雑記 "

2020年10月23日

コンディションがらみで今日も1つ。

 

必要以上に体をいじめぬくような練習法。

 

またこれを良しとするような風潮、文化。

 

学校により、また部によってもいろいろですが学校時代の部活吹奏楽などで体験していて「ああ、あったな」と思い出す人は多いのではないでしょうか。

 

なにを達成したくてこういう指導がされていたのか考えるに「厳しくすると強くなる」という根拠不明の思い込みがあったように思います。

 

あるいはわざとコンディションを落とした状態で練習させて、それでもできるようになれば本番では絶対うまく行くに違いない、みたいな発想とか。

 

同じ発想でフィジカルのみならずメンタルにプレッシャーをかける指導もあります。

 

フィジカルにしろメンタルにしろコンディションが落ちれば体は固まって動きにくくなります。

 

スポーツであればこういう選手をフィールドに送り出したら怪我をしかねないので慎重に考えるでしょう。

 

音楽も同じだと思うのです。

 

スポーツのように1回の試合で大怪我はないにせよ、長年蓄積すれば演奏不能なほどの不調につながることはあります。

 

だからコンディションに関しては良い状態でいられるようにするのが絶対で、わざわざ落とすような練習法はNGと考えています。

 

確かにきつい本番はあります。

 

リサイタルのように1人で2~3時間演奏をやりきらなければならないものもあります。

 

こうした本番への準備方法としてプロの中には普通にフィジカルのトレーニングをする人もいるみたいです。

 

これはむしろコンディションを今より上げる話であり、疲れててもできるようにするのとは別の発想です。

 

中高生(そして音大生くらいまで)はまだまだ体力の伸びしろがありますし個人差も大きいのでそういう様々な条件を合わせのんで合奏体としてまとめていくのは大変なことだと思います。

 

ただ、「長い、厳しい、きつい」練習で上手くなってきた人たちが、大人になって故障をかかえて満足なパフォーマンスができなくなる例を多く見てきました。

 

他の練習法を知らないためにますます自分を追い込み、いじめて、かえって症状をこじらせてしまうことが実に多いです。

 

学生時代から違う練習法があることを知っていたら、こういう不幸なケースがもっと減るんじゃないかと思うのです。

この記事を書いた人

2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。

2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。

はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師

 

カテゴリー: 雑記. タグ: .
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