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bodytune(ボディチューン)音楽家のための鍼灸

肩がこると声が響きにくくなる?

" 喉や声のトラブル "

2018年1月31日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

先日、アレクサンダー・テクニークのグループ・レッスンで、肩甲骨と声に関係があるかどうか実験してみました。

 

やり方は簡単で、肩甲骨を背骨に寄せてみたり、肩を上げてみたり、逆に落としてみたり、いろんな動きをわざと誇張気味にやってみて同時に声を出します。

 

結果は、声量や響きにいろんな違いがあらわれて、面白い実験になりました。

 

ざっくりした模式図ですが、発声のための器官と肩甲骨の関係はこんなふうになっています。

 

肺から出た気道は、舌骨の下で声門を通り、喉、口にぬけます。

 

舌骨は肩甲舌骨筋という筋肉で肩甲骨とつながっており、肩甲骨とは連動関係にあります。

 

気道は舌骨の状態によって、張りとか形が微妙に影響を受けるので、肩甲骨を動かすと声も変わるわけです。

 

例えば、肩甲骨を後ろに寄せると、理屈上、舌骨も後ろに引っ張られます。

 

そうすると、気道も微妙に形が変わるはずです。

 

また、肩甲骨には、肩甲挙筋のような首の骨からの筋肉も付きます。

 

背骨の弯曲度合いが変わっても、肩甲骨の角度や筋肉の張り具合が変わり、舌骨との関係性、気道、声門との関係性が変わってきます。

 

肩甲骨には他にもいっぱい筋肉がつきます。

 

頭と肩甲骨の関係性が気道に影響したり、肋骨と肩甲骨の関係性が気道に影響したり、実に様々なパズルが重なり合って連動し、それらが結局は声に影響してきます。

 

ここで思い出すのは、肩甲骨をどこかに固定しようとすると、ほぼ必発で肩こりになることです。

 

人間の体はけっこう適応能力がありますから、肩甲骨が動けさえすれば、出したい声を出せるようにかなりの部分は調整してくれます。

 

ところが、肩甲骨が固定されていると、適応の幅がせばまって、どこか別のところで無理をして声を作る必要が出てきます。

 

無理があるので、例え音量はクリアできたとしても、響きは大きく損なわれることになるでしょう。

 

そう考えると、肩こりがあると、表現力や喉の好不調に影響がありそうです。

 

声ほど直接的ではないにしても、管楽器の場合にも同様のことが言えるのではないでしょうか。

この記事を書いた人

2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。

2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。

はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師

 

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