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bodytune(ボディチューン)音楽家のための鍼灸

最近の施術(ミュージカル歌手の喉の調整)

" 整動鍼 "

2020年11月25日

ここしばらくブログがご無沙汰でした。

 

とある本の翻訳に取り組んでいたためです。

施術の合間を使っての作業でなかなか進みませんがようやく残り一章分まで来ています。

 

さて症例サイト(ツボネット)にもなかなか上げられない日々が続いているので簡単ながらここ最近、整動鍼でどんな施術をしているか書いてみます。

 

以前、喉の不調でいらしたミュージカル歌手の方。

 

そのときは集中的に4回ほど施術して不安な症状が軽減されたので舞台に復帰されました。

 

それから約1か月あってその公演が一区切りついたので先日久しぶりにいらしてくださいました。

 

疲れなどから来る好不調の波はありつつもそれは通常の範囲内、以前のような意図に反して音程のコントロールが外れることは幸いなかったそうです。

 

「それは良かったですね!」と言いながら背中の張りを確認してびっくりしました。

 

1か月前は胸腰移行部あたりの脊柱起立筋に大きな左右差があって、右側がふくらんでいたのですがそれが消えています。

 

4回くり返し施術したときにはあまり変化がなくそれでも症状は良くなったので、この方の体の元々の特徴なのかそれとも体の好不調となにか関係があるのか判断しかねていました。

 

それが1か月で状態が良くなるとともにご本人の自然治癒力で左右のバランスが取れていったと考えれば、やはり喉の不調ともなんらかの関係があったのでしょう。

 

それともう1つ、取り組んでいた役柄について新たな情報を知ることができました。

 

常にガニ股になって演じる必要のある役だったそうで、以前見たときに股関節の動きが気になったことが腑に落ちました。

 

そういえば4回のうちの3回目くらいから股関節の内外旋に関係するツボを追加して、それから声の調子も良くなったのでした。

 

しかもそのツボは脊椎でいうと胸腰移行部辺りと関係していて起立筋の左右差があるところとも一致します。

 

整動鍼の理論は見て分かる動きと触れて分かる身体所見を関連づけています。

 

喉と股関節、脊柱起立筋は直接は結びつきませんが、全身からひろい集めた所見の中で左右差の著しいものにはやはりなにかあるのだろう、と勘が働いたのが今回は良い方に向かいました。

 

あとどんな役に取り組んでいるのか理解することも大切ですね。

 

下手すると人間ですらないものに化けなきゃいけないらしいので。

 

貴重な経験をさせていただき、この方のあと別のミュージカルの方の施術をしたときは役柄の動きから症状とツボを効率良く結びつけることができました。

 

本当に日々、患者さんに育てていただいており幸せに思います。

この記事を書いた人

2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。

2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。

はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師

 

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