腕(その6)
(こちらの記事は、2016年11月まで運用していた旧bodytuneサイトのブログ記事を転載したものです)
今日は金曜日ですね。こう見えてもわたくし鍼灸学校の学生をやっておりまして、今月、国家試験を受ける身です。で、鍼灸学校というところは国試受験学年になると本番に備えるための模擬試験というのを何度も受けさせてくれます。そういうのはだいたい週末の土日と相場が決まっておりまして、何が言いたいかというと明日はその模擬試験です。しかしわたくしにとってはこちらのブログの方が大切なのでかまうことなく続けてまいります。
今日は肘関節に関係する筋肉プラス少しだけ手関節に行きます。
まず肘関節の屈曲と伸展、これは簡単です。屈曲が上腕二頭筋と上腕筋、伸展が上腕三頭筋、以上です。上腕二頭筋は肩甲骨から橈骨へ走っており上腕骨にはついていません。騙された感じがしますが筋腹の太い部分が上腕骨の場所にあるというだけでこの名前がついています。千葉県にあるけど東京ディズニーランドってのと同じでしょうか(あれ?)。上腕二頭筋はその構造上、肘を曲げるだけでなく前腕の回外も起こします。同じ肘関節屈曲を担う相方の上腕筋は上腕骨から始まって尺骨につくので肘の屈曲しか起こしません。
これと真反対の動きを裏側で行うのが上腕三頭筋で、こちらは肩甲骨から一か所、上腕骨から二か所で起こり肘の出っ張り(肘鉄をつくところ)につきます。作用は肘の伸展です。
上腕二頭筋:http://therapistcircle.jp/jyouwannitoukin/
上腕筋:http://therapistcircle.jp/jyouwankin/
上腕三頭筋:http://therapistcircle.jp/santoukin/
さらに前腕の方に下りますと回内と回外という動作を担う筋肉があります。普通なにもせず腕を体の横にたらした状態では、みなさんの腕は親指が前を向くようになっていると思います。このポジションを前腕中間位と呼び、親指が外を向けば回外、中を向けば回内です。回内に作用する筋肉としては円回内筋と方形回内筋があり、回外に作用するのは回外筋です。これに対して元のポジションが回外、回内どちらであったにしても中間位に持ってくる筋肉が腕橈骨筋です。上腕骨の外側上顆から橈骨の先端の方につきます。
円回内筋:http://www.musculature.biz/40/43/post_135/
方形回内筋:http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/spalteholz/J475.html
回外筋:http://www.musculature.biz/40/43/post_136/
腕橈骨筋:http://therapistcircle.jp/wantoukotukin/
ここで上腕骨の外側上顆と内側上顆について説明します。手のひらを前に向けた状態で肘のところを触ってみますと、内側と外側の両方に硬い骨を感じると思います。外側の方が若干分かりにくいかも知れませんが少し肉をよければ肘鉄を食らわす肘裏の出っ張りとは別の硬い骨が触れるでしょう。これが内側上顆と外側上顆です。これからの筋肉の説明で屈筋と伸筋という話が多く出てきます。手首を手のひら側に曲げるのを屈曲、手の甲側に反らすのを伸筋と呼びますが、屈筋はほぼ全てが内側上顆につき、伸筋はやはりほぼ全て外側上顆につくという法則があります。これを確かめたければ、思いきりグーの手で手首を手のひら側に曲げたときに前腕のどこが固くなって盛り上がるか、逆にパーの手で手の甲側に反らしたときに前腕のどこが固く盛り上がるか自分の腕を触りながら試してみるとよく分かります。次回は手首を動かす筋肉について進めてまいります。
以上、腕(その6)でした。
最後までお読みいただきどうもありがとうございます。
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2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師
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