実習生レッスン(1人目)終了!
こんにちは!ハリ弟子です。
先日、1人目のアレクサンダー・テクニーク実習生レッスンが終わりました。
熱心かつ真面目な方で、10回の連続レッスンを週2回ペースで通っていただきスムーズに進めることができました。
終わってみると、10回は意外と速かったという印象です。
さて、アマチュアでヴァイオリンを弾かれるその方が最初にいらしたきっかけは、アレクサンダー・テクニークではありません。
ある時、整体師さんから首の骨がゆがんでいるので楽器をやめた方がいいと言われ、ヴァイオリンを続けたい一心で何ができるか、とご相談にいらっしゃいました。
聞くと、ご本人は首が痛いとか肩がこるといった自覚症状がなく、ハリ弟子もひととおりの徒手検査をしたものの特におかしいと感じるところはありませんでした。
明らかな何かがあれば、その時点で病院をすすめていたと思います。
ここで、「ゆがんでいる」が骨の形のことなのか、動きのことなのか検証する必要がありますが、あいにくハリ弟子は触わっただけで骨の形状異常が分かるほど首のスペシャリストではありません。
ただ、動きについては何となく見て取れるものがあったので、たまたま募集中だったアレクサンダー・テクニークの実習生レッスンにお誘いしました。
治療家としては、自覚症状ないだけで何か潜んでいたら大丈夫だろうか?とか、形を見るにはレントゲンだけど、整形外科で自覚症状もないのに整体師の言葉を根拠にレントゲン撮ってくれるかしら?とか、思うことはいろいろありましたが、アレクサンダー・テクニークの原理的にレッスンで悪化することはないとの確信があってやってみることにしました。
アレクサンダー・テクニークの原理って何でしょうか?
この手法を開発したアレクサンダーさん(100年前のオーストラリアの俳優さん)がこんな言葉を残しています。
「頭ー首の関係性、頭ー首と胴体そして体の他の部分との関係性においてある種の使い方をすることで、(ハリ弟子註:自分の体の)様々なメカニズム、器官、系が機能する上でベストな状態を確立できる」
元の英文がとても長くて訳しにくく、ところどころはしょって日本語として意味がとおるようにしたので、完璧に正確ではありませんが、だいたいこんな意味のことです。
アレクサンダー・テクニークの先生は生徒さんに手で触れたり、動きについての発想が変わるような言葉をかけたりして、「頭ー首の関係性、頭ー首と胴体そして体の他の部分との関係性におけるある種の使い方」をできるようにガイドしていきます。
手で触れると言っても、指圧やマッサージのようにぎゅうぎゅうやることはなく文字どおり触れる程度です。
原理的にレッスンで悪化することはない、と確信していたのはそのためです(まあ、良くなる保証もないのですが)。
そして、最終10回目のレッスンの時、、
「こないだ久しぶりに整体に行ったら、首、だいぶ良くなってるって言われました!」
本当に良かったです。
当初、ヴァイオリンをやめた方がいいと言われていたわけですが、その元になっていた状態はこれで脱したと言っていいと思います。
厳密に言えば、時間的に前後関係にあるだけで、レッスンとは関係なく首は良くなっていたのかも知れませんが、まあ、それでもいいではないですか。
ハリ弟子の意図としては、この方がヴァイオリンを続けられるように身体に無理なく演奏するにはどうしたらいいか?に常に向かっていて、そのようなレッスンを心がけたのですから。
最初にお会いした時の思い悩み気味の表情から、回を重ねるにつれて明るさを取り戻していく変化が印象的でした。
これからも末永くヴァイオリンを続けられるといいなと思います。
実習生レッスンのご協力、ありがとうございました!
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師