ボディワークという言葉
" アレクサンダー・テクニーク "
Definition of bodywork
1: a vehicle body
2: the act or process of making or repairing vehicle bodies
3: therapeutic touching or manipulation of the body by using specialized techniques
施術の世界でボディワークというと3の意味です。
なんとなく洋物のちょっと料金の高い整体・マッサージのイメージでしょうか。
アレクサンダー・テクニークもボディワークの1つと言われることがあります。
他にもフェルデンクライス、ロルフィング、人によりエサレン・マッサージをあげることもあります。
ただアレクサンダーをやる側の人間からするとこの呼称はちょっと微妙なのです。
やる側の人間でも自らボディワークと呼んでいることがあるのも承知しています。
そういう少々めんどうくさいテーマです。これは。
まず、アレクサンダー・テクニークは体だけを扱うものではありません。
だからボディワークと呼ばれることに抵抗がある、そんな人が一定数います。
そもそもアレクサンダーは Psychophysical Unity と言って心身を分けずにとらえます。
そのうえで自分自身をより良く機能させるためには Conscious Guidance and Control が必要だと考えます。
Conscious だからどちらかと言うと思考寄りの話です。
ただしそれをやる自分が体なくしては機能し得ないからやはり心身を分けられないという話に戻ってきます。
“therapeutic touching or manipulation of the body” という印象も分からないではないのです。
この古い動画でアレクサンダー本人が生徒にワークした様子を見ることができます。
タッチしてるし操作的にも見えます。
実際これで体調が良くなった人もいたので therapeutic にも感じたでしょう。
これをやることがアレクサンダー・テクニークだと思う人はボディワークと言われても違和感ないかも知れません。
しかしアレクサンダー本人にタッチする人はいませんでした。
自力でどうやって Conscious Guidance and Control を見い出したの？という話になります。
Conscious Guidance and Control＝意図に向けての思考プロセスを実行し遂げることをアレクサンダー・テクニークと考える人は、姿勢、見た目、痛み、心地よさなどは観察の対象です。
よくアレクサンダー・テクニークを使えてたかどうかを他人に聞く人がいますが、問題設定は使えてたかではなく使ったかどうかしかありません。
こちらの定義で考える人は西洋の禅と言われるイメージに近いのでしょう。
フランスのジョンド・マスエロというアレクサンダー・テクニーク教師のブログBBSに興味深い議論があります。
一番下のコメント欄です。
英語ですが読むとおもしろいです。
この記事を書いた人
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師｜きゅう師｜アレクサンダー・テクニーク教師
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