こころにもガソリンが必要
先日開催した音楽家のためのアレクサンダー・テクニーク1Dayレッスン会の続きです。
午後はかみさんの道子による緊張・ストレス対策。
本番に向けてやってきたことのチェック、会場の空間とつながる、聴衆とつながる、などなど本番当日にやれることはたくさんあります。
でもそれらすべて1つ1つ思い出して考えるのは大変です。
下手すると、できてないことを思い出して逆に焦るかも知れません。
ネガティブな思考に押し流されそうになるとき、それでもやるべきことをやり続けるにはエネルギーが要ります。
道子先生が提示したのはそのエネルギーをどう補給するか、つまり「自分が何を大切にしているか」につながり直すことでした。
音楽を始めたころの楽しかったこと、初めて音楽の素晴らしさに開眼したときのこと
あこがれた先生、演奏、素敵だと思ったこと
何を一番大事にしたいか
好きでやってることって、そもそも好きなんだからそれをやる理由なんか考える必要がないように思ってしまいます。
でもここが盲点で、モティベーションは決して無限ではないんですね。
だから日々の準備の中で(練習のときにも)こういう問いを自分に投げかけて、自分の「好き」や「大切な思い」にガソリンを供給した方が良いようです。
これができると本番のようないざという場面でとても大きなサポートになる、という話でした。
僕は鍼灸やアレクサンダー・テクニークで音楽家のメンテナンス・サポートをしています。
施術やレッスンにおいて、手ではフィジカルかつテクニカルに合理的な動きを志向しながら、口ではこのモティベーションのガソリン補給にはたらきかけます。
なぜなら不調で思いどおりに演奏できないとき、そしてその期間が長くなればなるほど、心が折れることが多いからです。
心が折れてしまっては、どんなにフィジカルに改善しても、もう意味をなさないんですね。
好きでやっていることだからこそ、その心を大切にするためにはガソリンも必要です。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師