体幹のウォームアップ(脊椎編)
先週土曜は音楽家のためのアレクサンダー・テクニーク1Dayレッスン会。
朝9時から東京千駄ヶ谷のスカイアイ・スタジオで準備。
半地下で音出しOK、明るくて気持ちが良い場所です。
僕は午前中の担当で「3Dムーブメント~脊椎のウォームアップ」をやりました。
資料も完ぺきに用意!
3Dムーブメントとは、カナダのアレクサンダー・テクニーク教師マルコムがやっていた「チェックイン」という準備体操のようなものが元になっています。
マルコムはランニングを専門に教える人で、その準備段階として頭、胸郭、骨盤の動きを垂直軸、前額ー水平軸、矢状ー水平軸で1つ1つ動かしてみることをしていました。
やってみると意外と左右差があったり、うまくできない動きがあったりします。
そのような自分の動きの癖を知るためのチェックとして使っていたわけです。
マルコムの場合は最終的にランニングのために3つの軸全部を組み合わせた動作を作り、腕や脚も加えていきます。
僕は彼のレッスンを受けて、何も考えず3つの軸の動きをトレースするだけでも脊椎の動きがスムーズになることに気づきました。
3つの軸とは要するに3次元のたて・横・高さのことですから、軸の方向を簡単に言いかえれば前後、左右、上下になります。
そして脊椎の動きのウォームアップ効果に着目して構成し直したのが3Dムーブメントです。
左右差とか、やりにくい動きがあってもかまいません。
それよりも、これをやることで少しでもマシな状態から楽器や歌の練習が始められたら、それでもう万々歳なのです。
もっとも、頭を胴体の方にぎゅっと押し下げながらでは効果は期待薄なので、アレクサンダー・テクニークの基本となる頭と脊椎の関係性を説明します。
今回はコップとピンポン玉を使って脊椎をぎゅっと固めたときとゆるふわなときを再現。
解剖的な知識もアップデートします。
頭と首の骨の関節がどこにあるのか、正確に知ってた方がこのウォームアップもうまくいきますので。
3Dムーブメントを以前このブログで紹介したとき、読んでやってみただけでブレスが楽になったとコメントいただいたことがあります。
今回のワークショップでも、わざわざ吸ってないのに自然に息が入ってくるとの感想をもらいました。
やはり脊椎の動きが良くなると肋骨の動きも自然に良くなりますね。
けっこうご利益があるので、この資料は期間限定の無料PDFとし近々公開しようと思います。
楽しみにお待ちくださいね!
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師