キレキレの体における筋肉のふるまいを妄想してみる
今日も思考実験してます。
めちゃめちゃうまいダンサーの身のこなしってまるで重さがないように見えますよね。
重力は下方向にはたらくので体重は床で支えられてるはずです。
普通の人が踊ったらそれが動きにも表れます。
でも一流のダンサーはあたかも空中のなにもないところで支えられてるかのように踊ります。
そもそも筋肉のテンションの張り方が違うんじゃないか?
じゃ、その違いはなんなの?というわけです。
人間が直立するためには骨を立てておかなければなりません。
骨を立てるには筋肉の力が必要です。
拮抗する筋肉で両サイドからバランスを取って引っ張れば骨が立ちます。
諏訪の御柱祭の要領です。
バランスを取りながらこれを積み上げると人間の体も重力に抗して立ち上がります。
ただ、これだと立ってるだけで動きません。
もちろん体の他の部分をどこかに支えておけば、支えられてない部分を動かすことは可能です。
たとえば左足を地面について体重全部そちらに乗せて、右足を動かすように。
でも、それ以外にも筋肉それ自体に動きの方向を作るような仕組みがあるような気がするのです。
イモムシには骨がありません。
でも上手に前進することができます。
あれは輪走筋と縦走筋をうまく使って体節の一定区間の内圧を高めることで実現してるそうです。
人の骨格筋は横紋筋なので同じ仕組みは使えません。
でも、コリがあります。
整動鍼では筋肉は均等に収縮するのではなく、動くために必要なコリがあると考えます。
筋肉は収縮するのが仕事です。
収縮するためにはその前は伸びていなければいけません。
図の赤いところは筋肉、白いのは腱です。
白と赤の全体で必要な張力を出せれば骨は倒れません。
便宜上、腱は伸び縮みしないものと仮定して、筋肉の一部だけ過収縮させて(コリを作る)、それ以外の部分は相対的に伸び、かつ全体の張力は維持したままにできるとしたら?
このあと伸びた筋肉を収縮させれば筋肉それ自体で上方向の運動が作れるんじゃないか、、、
もしかしてこれがキレキレの動きの秘密?
上ができるなら下方向もこのとおり。
コリの位置を変えてみました。
いまいちモチベのわかないときの体が重い感じはもしかしたらこんなふうになっているのかも、、、
一応ことわっておくと、これらは僕の思考実験、妄想です。
証明された事実ではありません。
ただなんとなくアレクサンダー・テクニーク使ったときの体の軽さ、全体がひとつながりになって液体のように動く現象を理解するヒントになる気がしたので考えてみました。
またコリのメカニズムについても、筋肉の腱への移行部や骨の付近にコリが多い理由がこう考えると分かる気がします。
筋腹の真ん中にコリがあったら両サイドが伸びて、ふるまいを制御しづらいですからね。
当面こういう仮説にもとづいて、実際の動きを観察しようと思っています。
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2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師