木管楽器のブレスを考え中
こんにちは!ハリ弟子です。
昨日のブログ、オーボエ奏者とのレッスンでもう1つ提案したことがあります。
それはブレス後に再度アンブシュアをセットするところです。
みなさんはブレスで口を開ける際、上あごを上げて口を開けますか?
それとも下あごを下げて口を開けますか?
結論からいうとどちらもそれぞれやり方があるので、正解とかどっちがいいとかはないです。
上あごを上げる場合、人間の上あごの骨は顔面や頭の骨と一体的構造になっているので、下顎骨を除く頭蓋骨をまるごと動かしていることを知っている必要があります。
これに対して下あごを下げる場合は下顎骨だけを動かせばいいので、こっちの方が省エネではあります。
ただ、どちらもうまくやっていればいいのであって、くり返しになりますが、良い/悪い、正しい/間違いではないです。
今日、取り上げたいのは下あごを下げるブレスです。
木管楽器のアンブシュアは下唇にリードをのせて作るのが一般的です(フルートは下唇に頭部管を接触させます)。
なので、下あごを下げると必然的に楽器が下がります(上唇に当てておくのでない限り)。
多くのケースで見られるのは、ブレスをとった次の瞬間、下げた楽器に合わせて上あごを下げて口を閉じる動きです。
こうすると頭がブレス前より下がってしまいます。
このまま吹き続けてブレスをとるとそのたびに少しずつ下に落ちていく道理です。
頭が下に落ちると気道を圧迫し、胸を圧迫し、呼吸しづらくなります。
ブレスの後で息が苦しくなる、音色が変わる、練習後に尋常でなく肩がこるような場合は、もしかしたらブレスのタイミングで頭が落ちているかも知れません。
これを防ぐには逆をやればいいことになりますが、さてこれが解決になりますでしょうか?
この線でいくと、ブレスをとったら下あごを上げて口を閉じればいいことになります。
そのためには下あごの動きに合わせて腕と手を連動させて楽器を持ち上げる必要があります。
または、上あごを下げて口を閉じても、吹きながら背骨を自由に動かして頭が上がってくるようにすればいいかもしれません。
そういえば世界的名手の動画を見ていると派手に動き回りながら吹く人が多いですね。
もしかしたらこういうことを体が知っていて無意識に動いてしまうのかもしれません。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師