オーボエの重心はサムレストにはない!
こんにちは!ハリ弟子です。
昨日に引き続きオーボエ奏者の指に関する話です。
オーボエという楽器は右手の親指をサムレストにかけて持ちます。
それ以外の指は全てキイ操作にあてがわれていて楽器の保持には基本的に使えません。
これが実際にどういうことなのか理解するために楽器を持たせてもらいました。
1つ1つ教えてもらってキイのところにちゃんと指も置いた状態で持たせてもらいます。
直観的にすぐ思ったのは、サムレストが楽器の物理的な重心の位置にないということです。
別な機会に持たせてもらったクラリネット(B♭管)と比べても持ちづらい印象で、約700gという実際の重量以上に重さを感じます。
これについてはきちんと検証した記事がありました(>>オーボエは、どこでバランスが取れるでしょう)。
やっぱりサムレストよりもベル側に重心があるようです。
放っておくと赤い矢印の方向に傾いていくはずです(落としそうなのでやりませんが)。
クラリネットではサムレストがかかる右手親指とマウスピースの上面が当たる上あごの前歯の2か所でバランスを取って楽器を保持すると言われます。
推測ですが、オーボエでもリードを口でくわえることで初めてバランスの取れた楽器の保持ができるのではないかという気がします。
なぜならサムレストと重心がずれている以上、右手の親指だけで楽器を支えることが不可能だからです。
ここで浮かび上がるのが、楽器を保持する動きとキイ操作する動きを整理して必要な「だけ」の力や動作にしたらもっと楽に指が動かせるのではないかという仮説です。
そのためにやってみたら良さそうなエクササイズを考えてみました(次回に続く)。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師