本番を終えて気がついたこと
こんにちは!ハリ弟子です。
昨日、所属するアマオケの本番が終わりました。
土日とダブルキャストでのオペラ、お客さまのノリの良さを味方にして最後まで力つきることなく上演できました。
ご覧くださったみなさま、ありがとうございます!
さて、少し前に考えることを増やす上達法という記事を書きました。
オペラのように仕組みがおおがかりになると本番さながらの条件で稽古できることはほとんどありません。
約1か月前から体育館のような大きな場所で歌手とオケの合わせ稽古を重ねてはいますが、本番はピットにもぐるわけで音の聞こえ方が相当変わります。
ということで、実際のところ会場入りしてからのゲネプロ、本番で気がついた情報を活用することが大変重要だと思いました。
個人的に今回気がついたことをあげてみます。
まず本番のドレスコードに合わせて用意したシャツでコントラバスを構えると楽器がすべることが分かりました(笑)。
楽器を立てる角度を変えてすべりにくいように調整しますが、そうすると左手と指板の位置関係や移弦の角度が変わります。
出だしなど余裕のあるところは左手を目で見て音程を取り、弓と弦も大事なところは目で見て確認です。
そのため普段よりかなり手前から準備をして出るところを待つようにしました。
次に位置関係的にチェロ・トップの左手の動きがよく見えることに気がつきました。
練習では1度もなかったことです。
同じ動きをするところでは使える情報です。
また2nd ヴァイオリンやヴィオラがエキストラさんも入ることで本番はかなり補強されました。
頭打ちの後、彼らが細かい音符で刻んでいるのがよく聞こえます。
歌のテンポが伸び縮みするところなど、いままでは何となくえいやで頭打ってましたが間の刻みが聞こえると確信を持って打てます。
さらにインテンポのところもとても安心できます。
というのもオペラでは歌は必ずしもオケのテンポにはまってきません。
要するにずれます。
吹奏楽コンクール的には信じられないところですが、それで良いのです(場合にもよりますが、、)。
こんな時、4分音符の低弦と16分音符の高弦が鉄の意志でアンサンブルできると3つくらい違うテンポが共存してても決めのタイミングでは安心してみんな寄ってこれます。
最後に、3幕終了後にテノールの歌をもう1度くり返すことが前日に決まりました。
また緞帳が下り切る前に4幕最後の曲が終わってしまうのが機械の都合でどうしようもないので、テンポを妥協してゆっくり演奏するか開演1時間くらい前まで議論して、結局速いテンポはそのままで緞帳下ろすのやめるようにプランを変えました。
本当にぎりぎりまで気がついた情報を活用してもっと良いものにすることを大勢の人が考えて実行しました。
考えることを増やすって本当だなあと今回つくづく思いました。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師