呼び名が多くて困る?吹奏楽
エアコンの効きが直ったら、今度は寒くて夜中に目が覚めました。
かけないと暑くて眠れないし、難しいものです、、
さて昨日コンクールを聴きに行って知ったこと。
今の子たちは吹奏楽部のことを吹部って言うんですね。
たしかに吹奏楽部では音が長くて言いづらい。
吹部を聞き慣れないおじさんとしては違和感がありますが、まあこういうのは時代の流れですね。
僕らの頃はブラスバンドとの差別化に必死になっていました。
小学校は金管バンド(ブラスバンド)、中学に上がると木管楽器が加わる吹奏楽へとステップアップする感じがして、吹奏楽 > ブラスという序列意識があったのです。
言葉の意味としてBrassは金管楽器の材料の金属の名前なので、ブラスバンド=金管バンドです。
吹奏楽には木管楽器もいるので呼び名として明らかに間違ってるわけです。
ところが吹奏楽にのめり込んでいろいろ聴き始めるともっとよく分からない言葉に出くわします。
まず国立音大のブラス・オルケスター。
音大の立派な吹奏楽団なのにブラスって言ってて、中学生の僕は困惑しました。
そして顧問が部室に買いそろえてくれた武蔵野音大のレコードはウインド・アンサンブル。
課題曲の参考演奏は東京佼成ウインド・オーケストラ。
地元の誇りだったヤマハ吹奏楽団は英語だとヤマハ・シンフォニック・バンド。
大人になっていろんな音源を聴くようになると、ブラスバンドが決して吹奏楽の下位形態ではなく、英国式など立派に確立された合奏形態だと知るようになります。
意味が違うのはそのとおりだけど、序列意識は偏見でした。すいません(汗)
また国立音大のブラスはドイツ語のBlasで、あれはあれで正しいことも。
ウインド・アンサンブルは原則各パート1本ずつの合奏形態ということも後で学びます。
何でもでかい・はやい・つよいのが好きだった中学生のころはウインド・アンサンブルの良さがよく分からず、シンフォニック・バンドの迫力あるサウンド一辺倒でした。
でも昨日聴いたコンクールB部門ではウインド・アンサンブルっぽい音作りもいいなあと思いました。
学校により少ないところは10人そこそこ、多くても40人弱の編成です。
普通に音が響くホールで聴くと、10人でもフォルテはフォルテに聞こえますね。
ユニゾンの楽器が減るからでしょうか、むしろ声部がより明確で聞きやすく感じました。
ヨーロッパの田舎のアマチュア楽団とか、けっこう編成がまちまちで要するにあるもんで何とかしてる感じじゃないですか。
あのくらい自由に毎年のメンバーに合わせて曲選んだり、担当声部を工夫したりして音楽を作っていけたら、音楽そのものの体験としてとても豊かなものを子供たちに伝えられるんじゃないかなあ、などと思ってしまいました。
ブラスより上だとか大編成の方が偉いとか、そんな序列意識は過去のもの。
身の丈に合った音楽を楽しんで作る、そんな今の子たちには吹部くらいの気軽な呼び方がふさわしいのかも知れません。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師