立奏の時おぼえておきたい足裏のこと
立奏でやたら足の裏が疲れる、、、
なにをかくそう、僕のことです。
コントラバスを立ちで演奏すると足の裏がとても疲労します。
座奏ならいいかというとそんなことはなくて、弾きながら座ってる姿勢を維持するため足でがんばるらしくやはり足の裏がこります。
それがランニング専門アレクサンダー・テクニーク教師マルコムのレッスンを受けたことで変わってきました。
足の骨格標本を下から見るとこんな感じです。
赤丸がついてるのは床につくところ。
第1中足骨頭(親指側)、第5中足骨頭(小指側)、かかとです。
生身の足の裏ではこのあたりになります。
安定して楽に立つためにはこの3か所が床にしっかりついてた方が良く、そうやって立った時は足裏で体重を受ける三角形はこういう形になります。
しかしバランスを崩して足をふんばる時って小指側に突っ張って重さをそっちに預けてたり、その逆側だったりということがよくあります。
下の図の右側の例のように片側が浮いてるわけで、親指と小指の間の距離が短くなったところに重さが載ります(左側は親指側と小指側両方にバランスよく重さが載った例)。
こうなってる時は足底をぎゅっと詰めるような力がかかって、足の裏のコリを作りやすいです。
また、指で床をつかもうとする力も加わって、足の裏がもっと固まります。
この状況、僕はかなり覚えがあって立奏でも座奏でもやってたのはこういうことだと思いました。
この足に慣れてしまうと、普通に立った時も足の裏をぎゅっと固めてしまうので、足裏で体重を受ける三角形がこんなふうにせまくなるそうです。
もちろん骨格的には本来の幅があって形が変わるわけではありませんが、脳はこのせまい三角形に体重を載せることを覚えてしまい、そのように筋肉を使うようになります。
まるでいつもスケートの刃の上に立ってるようなもので、これは疲れるよね、というわけです。
この三角形を元のように広くする方法も教わったのですが、長くなってしまうので今日はこの辺で。
マルコムのレッスンでは、足底でしっかり立てるようになると管楽器も弦楽器も音が良く鳴るようになったのが印象的でした。
僕自身のレッスンでも使ってみたのですが、オーボエの方がいわゆる「お腹の支え」が楽に使えるようになって、いつも気になっていた喉周りの力が抜きやすくなりました。
自分のコントラバス演奏でも使ってみていますが、足が安定すると上半身の動かしやすさが全然変わって、今まで苦労していたエチュードの難所が苦もなくあっさりクリアできてしまい、拍子抜けしました。
この感覚はなかなか文章では伝えづらいのですが、なかなかすごいです。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師