アレクサンダーの手順のなぜ?
こんにちは!ハリ弟子です。
昨日のアレクサンダー・テクニークの手順書の中で「抑制」という言葉が出てきました。
白状するとハリ弟子は今まで勘違いしていて、手順の(4)と(5)、つまり一番最後の段階で当初思ってたことを「やるか」「やらないか」「他のことをやるか」を決め直すことが「抑制」だと思っていました。
本当は一番最初の(1)のところなんですね。
ざっくりとしか読んでいないことがばれてしまいます、、
ただですね、そうするとまた1つ疑問が生じるのです。
アレクサンダーがこの手順をまとめた段階ではすでに喉にやさしい声の出し方を知っていました。
それはもうこと細かに体のどこをどのくらいどっち方向に動かして、といった具合に極めて明確、具体的なやり方を知ってたはずです。
「新しく改善された自分の使い方をするのに最適なよく練られたもの」と本人も書いているとおりです。
それ知ってるんだから(2)から始めちゃだめなの?という疑問です。
新しいやり方を知っているにも関わらず、わざわざ「以前と同じやり方でやり始める」のはなぜでしょうか。
失敗するのが分かっているやり方で始めて、そして新しいやり方を始める前にそれを抑制する。
このひと手間をなぜ入れる必要があるのかなぞです。
始める時に何かやることを決める必要があるのはとてもよく分かります。
別にたいそうなものである必要はなく、歩くでも立つでも見るでも座るでもなんでもいいですが「決める」のがここでは大事です。
というのは本心からこれをやると決めたものでないと、やってみた結果が自分にとっていいのか悪いのか、これからどういうふうにやりたいのか、変化の方向性の軸が定まらないからです。
プライマリー・コントロール(頭と首と体の他の部分の使い方の関係性)は、アレクサンダーが”primary control of the general use”と書いているように、ある特定の行為に紐づけられない、その人のありよう全般とも言えるものが含まれています。
なので、なんとなくやってみるくらいでも、何かしら先生からアドバイスをもらうことはできます。
でもそもそもこうしたいという思いがないので、聞いても「ふ~ん」くらいで終わることが多いです。
ハリ弟子の経験ではそうでした。
ということで”end”を決めるのは分かるのですが、なぜに以前と同じやり方で始めて即抑制かけるのか。
なぞが深まる秋の夜長です。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師