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bodytune(ボディチューン)音楽家のための鍼灸

響きの新体験

" アレクサンダー・テクニーク "

2018年9月12日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

数日前に「いい音」がなんなのかよく分からないという話を書きました。

 

楽器のレッスンを受けて「いい音」が分からない時

 

ちょうどそれが何なのかが分かるような体験ができました。

 

バジルさんのグループ・レッスンを見学していた時のことです。

 

トランペットの生徒さんが吹いた時でした。

 

ハリ弟子はちょうど真後ろで聞いていたのですが、とても柔らかいいい音でした。

 

いい音なんですが、飛行機が急上昇した時の鼓膜を圧迫されるような感じがして、この感覚自体は不快なほどでした。

その時バジルさんが言いました。

 

「ホールだと遠くで吹いてるのに近くで鳴ってるように聞こえるいい音だね」

 

この一言がなければ、この音は鼓膜が圧迫される不快さとともに記憶されていたことでしょう。

 

多くのアマチュア奏者はこういう体験が不足しているのだと思います。

 

演奏者が聞く音には3種類あると言います。

 

1.楽器から出て直接耳に入る音

 

2.楽器から出て演奏者の体に伝わり、骨伝導を介して聞く音

 

3.楽器から出た音が部屋の壁などに当たってはねかえってくる反響音

 

1は特に努力しなくても違いが分かります。

 

でも2と3はそういう音があると認識して聞かないと違いを聞き分ける能力が育ちません。

 

鍼灸でも名人が取ったツボを触らせてもらって、ツボがどういうものか学ばせてもらうことがあります。

 

体験とそれに対する認識・評価をすり合わせていく、一致させていくというのは、どの種類の職業教育でも共通かも知れませんね。

 

アマチュア奏者の練習環境は学校の音楽室だったり公民館の集会場だったりと、必ずしも理想的ではないです。

 

ホールで演奏するのも、まあ中には年間何十回も本番があるような強者もいますが、普通は年に1,2回でしょう。

 

でも環境をうらんでも何の進歩もありません。

 

これら3種類の音があることを知った上で、良かった時とそうでもなかった時の自分の音の聞こえ方をすり合わせていく作業を続けていくしかないように思います。

 

ある程度体験データがたまってくれば、良かった時に自分がどうやってその音を作ったのか見えてくるものもあります。

 

回数は少なくても機会を上手に使えば進歩の曲線は上向きになると、そう考えてこれからアマオケの練習にのぞもうと、そんなふうに思いました。

この記事を書いた人

2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。

2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。

はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師

 

カテゴリー: アレクサンダー・テクニーク. タグ: , .
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