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bodytune(ボディチューン)音楽家のための鍼灸

耳鳴りのツボ(3)

" 耳鳴り・難聴 "

2016年11月25日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

鍼灸師の勉強会で耳鳴り・難聴の治療を模擬患者付き実演で勉強。そしたらその翌日、さっそく自分の耳がおかしくなり習ったツボ、翳風(えいふう)を使ってみた話です。

 

聞こえ方がおかしくなるケースには思い当たるきっかけがある場合とない場合があります。コンサートで爆音で演奏した、騒音の激しい工事現場にいた、うわきがバレて奥さんにビンタされた(僕ではなく聞いたはなし)、、といった場合は思い当たるきっかけがあるわけです。

 

でも、気づいたらあれ?というのは原因が明確ではありません。しいて言えば、ここ3か月くらい休みが取れてない、とか頭痛や肩こりが一緒に起こっていたといった状況が思い浮かぶくらいでしょう。

 

僕に起こったのも かみさんにビンタされて きっかけがよく分からないものでした。気づいたら左耳がぼわーっとなってすべての音を遠くに感じました。しかも左耳の奥が張った感じがして、鼻つまんで耳抜きしても効果なし。ハリ弟子はすでに右耳がお釈迦なのでこういうのはけっこうあせります。このままベートーベンになってしまうのか、、、

 

そこで、翳風を押してみました。場所的に自分で鍼するのは難しいので指圧です。なんとなくですが、左耳の奥の張った感じが少しおさまって、鼻の奥がパカッと通じた感じがしました。聞こえはすぐには戻りませんでしたが、2~3時間後には気にならないくらいに。

 

耳の奥の張った感じ、これについて思い当たることがあります。

ハリ弟子の右耳は難聴なのに常に耳鳴りがしています。耳の奥の方では神経が生きているので何らかの刺激をひろっているのです。この常に鳴っている状態に慣れているので、脳が勝手にノイズキャンセルして鳴ってないのと同じにしています。でも意識して聞こうとすると聞こえてきます。

 

三猿

これは見ざる言わざる聞かざる(wikipediaより)

 

これと同じことがこの張った感じにも言えるのかも。以前、難聴の右耳に鍼をしてもらったらこれまで経験したことがないくらい耳の奥がスッキリしました。逆に言うといつもはそのくらい張っているのです。気づいた瞬間、それが違和感になります。僕のような難聴歴ン十年という耳には聴力を戻す術は(おそらく)ないのですが、それでもあの爽快感は忘れられません。

 

翳風への刺激とあの爽快感が関係あるとしたら、耳の奥のリンパ液の流れが良くなることで圧迫感がなくなるということなのでしょう。もしかして炎症など起こしているとしたら、新鮮な栄養を届けて老廃物を流し去ってくれるという意味で治癒を早めてくれるとも考えられます。

 

ハリ弟子の左耳は幸いこれで良くなりました。しかし、耳鳴り・難聴のタイプはさまざまで、外科手術でないとどうにもならないもの、残念ながら治らないものもあります(ハリ弟子の右耳もそうです)。

 

いずれにせよ、早めに専門の医療機関や鍼灸にかかることをおすすめします。初期に適切に対応していれば治るものだったとしても、慢性になればなるほど治療成績はガタ落ちになるからです。この傾向は西洋医学、東洋医学問わず同じです。医療関係者の相場観としては、1か月以内であれば完治する可能性がまだ高いが、1年以上たっているとかなり難しい、といったところです。

この記事を書いた人

2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。

2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。

はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師

 

カテゴリー: 耳鳴り・難聴.
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