二日酔いのツボ
こんにちは!ハリ弟子です。
これから年末に向けて、忘年会、親族に会うなどの行事が続きます。
そこで欠かせないのがお酒。
しこたま呑んで、後悔するのが分かっちゃいてもやめられない、我が国年中行事の仕様です。
今日は二日酔いに効果的?と思われるツボをご紹介します。
太衝(たいしょう)・足臨泣(あしりんきゅう)
太衝(たいしょう)は、足の親指と人差し指の間をすり上がって、足の甲の真ん中くらいの高さで止まるところです。
肝経の重要なツボですので、肝臓をいたわってくれます。
アルコールの分解にはやはり肝臓が要ですね。
足臨泣(あしりんきゅう)は、足の小指と薬指の間をすり上がって、やはり足の甲の真ん中くらいの高さで止まるところ。
親指側と小指側で、太衝とちょうど対になるような位置関係です。
こちらは胆経のツボです。
肝と胆はなにかとセットで扱われます。
西洋医学でも肝胆に膵臓を加えた専門領域があったりしますが、胆のうは、肝臓が作った胆汁をいったん貯めておいて、食べ物が腸に届くと放出します。
お酒の酔いを早く取るのに効果があるようです。
足三里
足三里(あしさんり)は、膝のお皿の骨(膝蓋骨)の下3寸で、すねの骨のちょっと外側です。
3寸というのが分かりにくいですね。
手の指を人差し指から小指までそろえて、第2関節のあたりの幅を取ると3寸になります。
膝のお皿の骨の下に手をそえるとはかりやすいです。
足三里は胃経のツボで、ここに鍼をすると胃が反応して動くことが分かっています。
お酒で弱った胃腸の回復を早めてくれるでしょう。
内関(内関)
内関(ないかん)は、手関節の手のひら側の真ん中から2寸上がったところです。
2寸は、先の図のとおり、人差し指から薬指までをそろえて、第1関節のあたりの幅になります。
手首には、曲げた時のしわが線になって残っているので、その線をたよりに指を3本そろえて置くと位置が取れます。
内関は、心包経という経絡のツボです。
心包とは心臓をつつみ守る膜のようなものです。
これまで、アルコールの肝、消化吸収の胆、胃と来ていて、心はやや異質な感じがします。
これには、経絡を十二支に配当する子午配穴の考え方を適用するようです。
心包経は十二支では戌に当たり、その対角線上にある辰は胃経に当たります。
子午配穴では、この関係性を利用して、心包経の内関を補うことで胃経に働きかけます。
これは、足をけがしていて足三里が使えない時に、腕のツボで同じ効果を期待できるので便利です。
内関=足三里くらいの感覚で使う鍼灸師もいるそうで、ハリ弟子も比較的よく使うツボです。
ツボの選び方は、二日酔いのどんな症状を念頭におくかや、鍼灸師の考え方により千差万別です。
ここでは、頭痛や胃のむかつき、気持ち悪いといった症状を想定しています。
残念ながらハリ弟子はお酒をほとんど飲まないので、どのくらい効くのか自分での実感はないのですが、わりによく使われるのはここにあげたツボかと思います。
うまく効かなかったら、シジミ汁で胃腸をいやしてあげてください。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師