メンタルがダメージを受けてしまったら
緊急事態宣言が全国で解除されて一夜明けました。
いいニュースである反面、痛勤電車がまた戻ってくるとしたらちょっと残念ですね。
ある調査では6割の人が今後もテレワークを続けたいと答えたそうです。
心の面でも体の面でもあの通勤にいかにエネルギーを使っていたか、やめてみてあらためて気がついた人が半分以上いたということです。
(逆にあれはあれでいい運動になっていたというポジティブな効果に気づいた人もいますが・・・)
赤の他人どうしが無関心をよそおって至近距離でじっとし続けるとか、人の目があるところで仕事するというのは、ずっと緊張しっぱなしです。
これは意外とダメージになるんですね。
家にこもってばかりいるのも煮詰まりますが、かと言って会社って毎日行かないと仕事にならないのでしょうか?
なにごともバランスが大切です。
これから世の中が再起動するにつれて、またいろいろなメンタルの変動があると思います。
メンタルの変動は必ず体の反応としてもあらわれます。
目線が少し下を向いていないか。
逆に妙に張り切って背中がこわばっていないか。
頭が落ちて背中や首の後ろが張っていないか。
骨盤が前傾し過ぎて腰の筋肉が鋼のように硬くなっていないか。
喉の奥が詰まる感じ、眠りが浅い、歯が痛むなど。
ストレスが強くかかっている時、わざと笑ったりガッツポーズしたりするライフハックがありますが、あれは体の方からメンタルの軌道修正を図るのですね。
ただし自分でやらなきゃいけない分だけ少しエネルギーに余裕のある人向けだと思います(別な言い方するとちょっと落ちただけですぐ気づいて軌道修正できる人)。
努力感がつきまとうのはいかんともしがたいところです。
鍼灸も体の状態を変えてしまうという意味では同じ効果があります。
メンタルに効くツボはありませんが体に効くツボは数多くあるので、体の状態とメンタルの相関を見てツボを選ぶのですね。
なにしろ鍼を体に刺しちゃうわけだから、これはもう体はすぐに変わります。
どう変えるかが我々の技術です。
ある意味施術者におまかせなのでご本人が自分で努力する感じはありません(強いて言えば来院することくらい)。
我々としてはまかせるところは専門家にまかせてしまって、その分の力はご本人が心からやりたいことに振り向けてもらいたいと思うんですね。
こういったメンタルの変調は小さいうちであればあるほどかすり傷で済みます。
自分の心って自分ではなかなか分かりませんから、上にあげたような目線とか喉の詰まりとか眠りみたいな体の変調に早めに気がついてケアをしていただければと思います。
そして、よくあるライフハックやいつもの気晴らしがうまく行かなかったら(あるいは自粛でそもそもできないとか)、そういえば鍼灸もあるなと思い出してください。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師