むくみを取り去るツボ(2)
" 東洋医学 "
こんにちは!ハリ弟子です。
昨日の続きです。
足の三陰交(さんいんこう)、地機(ちき)、陰陵泉(いんりょうせん)というツボでなぜむくみが取れるのか考えてみました。
これらはすべて足の内側ですねの骨と筋肉の境い目辺りで同じライン上にあります。
脾経(ひけい)という経絡のツボです。
中国の古典科学では自然観察から得られた物事の性質を抽象化して5つに分類しました。
木火土金水の五行思想です。
脾経はこのうち土に割り当てられています。
五行では5つの要素の相互関係も検討されていて、次のように考えます。
五角形の内側の星形の矢印を相克(そうこく)といって、相手の性質を打ち消すような関係ととらえます。
土と水では土克水(どこくすい)といって、土がしっかりしていれば水をコントロールすることができます。
これが逆転すると相侮(そうぶ)といって、水の力が強すぎて土が逆に負けるような関係になります。
先日の台風の雨、地震による土砂崩れや液状化はまさにこれです。
水の勢いに負けて土が動き、その上の木も流されました。
古代の中国人はこういった自然を観て学び、そこから抽出した原理を医学にも応用したのでしょう。
土の性質をもつ脾経を強化して体の水をコントロールするわけです。
一見、不思議なのですが、こういう思考回路を経て鍼灸師はツボを選び、鍼をしています。
この記事を書いた人
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師