動けるようになると心が整う?
こんにちは!ハリ弟子です。
最近こんな本を読んでいます。
普通は心で思ったとおりに体が動くと考えますが、この本では逆に体が動いた結果あと追いで心がそれに対応した感情を持つと考えています。
一般にはなかなか受け入れられがたい発想ですが、経験的にはそういうことってあるなあと思います。
鍼灸やアレクサンダー・テクニークでは体や動きからアプローチします。
直接、心をどうにかしようと思ってやってるわけではありません。
にも関わらず、施術やレッスンで体が動けるようになると、気持ちにも変化があらわれることがしばしばあります。
先日も、仕事が多忙を極めるプロ演奏家の方が鍼灸にいらして、施術後に「気持ち的に落ちて行きそうでしたが、前向きに練習できそうです!」とおっしゃっていました。
始める前に聞いていたのは首肩のコリ・痛みで、施術する側の意図としては肩甲骨の動きをスムーズにして本来の腕や肩の動きができるようにツボを選びました。
気持ちがどうなのかは聞いてもいませんし、施術において意識もしていませんでした。
ですが、体が動けるようになって楽になると気持ちも軽くなります。
それで、終わってみるとさっきまでと違うモードで心が動いて先のような言葉が出てくるのだと思います。
こういった作用を意図的に使ってか、鍼灸師の中にはうつ病などのメンタル系専門の人もいるくらいです。
またアレクサンダー・テクニークでも日本で(多分)2番目にこれを紹介した翻訳者は心理学者でカウンセリングの専門家でした。
うろ覚えですが翻訳者の伊藤博氏はあとがきで、言葉しかツールを持たないカウンセリングにとっては体からのアプローチで心理的な問題も解決するアレクサンダー・テクニークはとても新鮮に映ってそれゆえに関心を持って翻訳した、というようなことを述べていたと思います。
鍼灸もアレクサンダー・テクニークも、体と心を別々に捉える発想がもともとからありません。
だから、使っているスキルの中に両方を同時に整えるような作用がビルトインされてるのかも知れませんね。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師