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bodytune(ボディチューン)音楽家のための鍼灸

弦楽器奏者(ヴァイオリンなど)の動きの効率性

" 体のしくみ "

2018年7月29日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

今日は弦楽器演奏の効率的な動きを考えてみたいと思います。

 

動きの先端とターゲットまでの最短距離を結ぶような動きを効率的と見なすとして、これを弦楽器に当てはめてみます。

 

何度も書くようにこれが絶対ではありません。

 

仮にそう考えてみたらどうなのかという話しです。

 

弓が弦に接するところの動きを取り上げて考えてみます。

 

この場合の動きの先端をどこに考えれば良いかはちょっと悩ましいです。

 

一見、弓の一番先を考えれば良さそうに見えますが、弓が弦に接するところは張っている毛のどこかです。

 

なので自分が弓毛のどこを弦につけたいかをまず決める必要があります。

 

決めたらそこを先端として弦との最短距離を結ぶように運ぶ。

 

セオリー的にはこういう話になります。

 

弦楽器の特殊なところは動きの先端が常に変わるところでしょう。

 

またターゲットである弦も複数(ヴァイオリンなら4本)あるので、その位置も変わります。

 

ここが弦楽器演奏で技術を要するところです。

 

もう少しシンプルな考え方ができないかとも思いますが、今のところまだ思いつきません。

 

楽器のレッスンを受けても弓のどこを弦に接するかに常に意識的であるよう指導されますので、やはり避けて通れないのかなとも思います。

 

弓毛のどこをどの弦に接するかを丁寧にはっきりと考えて、決めたらそこが最短距離で動くように弓毛の動きの先端(弦に接したいところ)がリードして、指(あるいは手?)、手首の関節、肘の関節、肩の関節、鎖骨の付け根の関節と順ぐりに動いていきます。

 

この時、管楽器の時と同じように全部の関節が外へ外へと向かいつつ、弓毛の動きの先端が目的の弦に向かうように考えます。

 

 

しかし「もっと大きく!」など言われると、つい関節を内側へぎゅっと締めるような感じで自分の方に引き寄せるように動かしてしまいがちです。

これだと全身の筋肉のテンションを効率的に張っておくには向かないし、どうしても関節を固めてしまうので、自由に動いて自由な演奏をしたい時には不利になります。

 

音も「ギッ!」ときつくなりやすいように思います。

もちろん頭も忘れずに

やはり関節は常に外へ外へと考えて、そのようにして構えてから弾いたらどんな音が鳴るでしょうか?

 

ハリ弟子自身、試している最中でこれが絶対の結論ではないですが、今はこの「可変ターゲット×可変動きの先端」モデルでやっています。

 

楽器演奏の全体像からしたらもっといろいろな面があります。

 

そのうちの一部を取り上げて、ホンダ車のツインレバーステアリングの元となった筋肉の協調制御モデルの発想、そこで得たヒントから楽器演奏動作をどう考えたら役に立つのか、ここ数年考えてきたことを現時点のバージョンでまとめてみました。

 

何度かに分けて書いてみましたが、おつき合いいただきありがとうございます。

この記事を書いた人

2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。

2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。

はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師

 

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