コントラバスの構え方
こんにちは!ハリ弟子です。
ハリ弟子のコントラバスの先生の先生の先生は、故ルートヴィヒ・シュトライヒャーという往年のウィーン・フィルの名奏者でした。
だからと言って、お会いしたこともなければ、直接演奏をお聴きしたこともないのですが、一応、この方の書いた教本だけは持っています。
持っているだけで、使ったことはありません。
そのくらい載せられている譜例が難しいのです。
その代わり、書いてある文章は時々読み返して、もしかしてこういうことかなあ?と思いをはせながら練習しています。
今回、久しぶりに冒頭の文章を読み返してみました。
コントラバスの構え方について書いてあります。
「楽器は、ほとんど手を添えなくても立つくらいの状態に、中心を持ってきます。」
やってみました、、
でも、同時にこうも書いてあります。
「目の高さに上駒(ナット)をもってくるのが最良です。」
ハリ弟子の身長が163㎝なので、上駒の高さが160~170㎝くらい。
手を添えなくても立たせられて、目の高さに上駒が来るように、と考えると理想的には180~190㎝くらいの身長が必要になります。
この楽器は日本で流通しているものとしてはごく普通のサイズなので、ほとんどのコントラバス弾きは自分なりに何とか構えを工夫していることになります。
どうするかというと、楽器を傾けます。
こんなふうに、、
完全に上駒と目の高さをそろえると傾きがきつく、もろに重さがかかるのでかえって弾きづらかったです。
なので、少し加減してますが、それでもこの写真のバランスだと個人的には重くてコントロールしづらい感じです。
実際には、これらの中間くらいで、楽器から受ける重さと、自分の身体が楽器に寄りかかる加減の折り合いをつけて、両方ともに動きやすいところで構えているような気がします。
人馬一体ならぬ、人器一体です。
そうすると、重さも感じず、寄りかかりもせず、というちょうど良いところが見つかるように思います。
シュトライヒャーの本にはこうも書いてありました。
「私がやりたいことは(~略~)私の作業の方法を(~略~)伝えていくことです。」
時には愚直に同じ作業の方法をとってみて、実際にどうなのか確かめてみるのも面白いですね。
今回、楽器に手を添えずに立たせてみて、ハリ弟子にとって新しいヒントが得られました。
ただし、試す場合は、倒さないよう自己責任でお願いいたします(笑)
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師