コントラバスの弓の持ち方を見直すには
ヴァイオリンの弓の持ち方を教える時には、弦に弓を置いた状態で構えが完成すると教えるそうです。
人からの伝え聞きなので理解が合ってるか分かりませんが、弓だけで持つと長い棒のはじっこで弓の重さ全部を支えることになります。
この状態でいくら持ち方を特訓しても、演奏中の実態(弓のもう一方のはじが弦に載った状態)と異なる力の入れ方になるので、弦に弓を置いた状態で構えが完成すると考えるのだと思います。
こういう考え方はコントラバスの特にジャーマン弓界隈ではあまり聞かない気がします。
でも、ヴァイオリンの教え方のように弓の片一方のはじを弦にかけた状態で右手にどんな力が必要か知っておくのは、レッスンで「弓を握りしめないで」と言われる人にとっては役に立つのではないか。
ということでやってみました。
そもそもジャーマン弓はどんな持ち方しても手の平にすぽっとおさまるので、そのまま弦にひっかけても力の入れ具合の変化が分かりづらいです。
なので最低限必要な指以外は外してしまいます。
僕の場合だと人差し指が残ります。
親指が残る人もいるでしょう。
もちろんこれもある意味不自然なかっこうなので、これで弾けるようになる必要は一切ありません。
でも、手で握りこまずに弦に重さを預けて安定させるだけならこれで十分と分かります。
ここから実演奏に持っていくには何が必要なのか。
指を1本ずつ添えたり外したりして弾いてみるといろいろ面白そうです。
こうやってやってみることで、最初に教えられた右手の形の意味が分かることもあるでしょうし、さらに謎が深まる場合もあるでしょう。
全部は分からないにせよ、やっていることの合理性をある程度理解しているとどうしたらよいか自分で考える時に助けになるので、ちょっとバカげたことでも(楽器を壊さない程度に)いろいろ試すと良いと思います。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師