頭と軸(その3)
(こちらの記事は、2016年11月まで運用していた旧bodytuneサイトのブログ記事を転載したものです)
今日は脊椎について掘り下げてまいります。
とその前に、そろそろ図を入れていかないとイメージしづらい話が増えてきたのですが、わたくしが絵を描いている時間がなかなか取れません。かといって、よそさまの画像をそのままコピペというのもいかがなものかというところです。そこで、分かりやすい図が出ているサイトを適宜リンクで貼り付けてまいります。そちらも合わせてご覧いただければより分かりやすく理解が促進されるかと存じます。いや裏を返せば、このサイトではとりあえず文字の説明だけで押し切りますよとそういうことです。あいすみません。
で、さっそくリンク貼り付けます。昨日の項靭帯はこちら。
http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/Rauber-Kopsch/1-23.html#I_386
本日の脊椎はこちらでございます。
http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/Rauber-Kopsch/1-11.html#I_209
では気を取り直して、脊椎、いわゆる背骨のことですが、全部で24個あって頭と骨盤(仙骨)の間をダルマ落としの積み木のごとくにつないでいます。
上から7つを頚椎、続く12個を胸椎、下の5つを腰椎と呼んでおり、それぞれに特徴があります。
まず、いわゆる脊椎のカーブというやつ。横から見ると、頚椎は前側に反っていて、胸椎は後ろ側に、そして腰椎は再び前側に反っています。まっすぐな棒のような形だと、歩いたり走ったりで足が地面についた時の衝撃がダイレクトに頭に伝わり、脳しんとうを起こしかねないので衝撃吸収のためにこのような形をしているといわれています。
また、得意な動きもそれぞれに特色が決まっています。頚椎は前屈・後屈、左右の側屈に回旋です。続く胸椎は主に側屈と回旋ができて、前後屈はそれほど得意ではありません。肋骨がついていて肺とか心臓を前の方に抱え込んでいますのでね、あんまり前屈とかされると心臓に悪いのでしょう。さらに下に行って腰椎は前屈・後屈と側屈が得意です。でも回旋はあまりできません。
脊椎は一つ一つの動きはそれほど目立たなくても24個全体が集まるとらけっこう大きな動きを生みます。チェロやコントラバスの一番線を先弓で弾くときなど、脊椎の柔軟な動きでリーチがかせげると腕はより自由に動けるように思います。
最後にちょっとだけ筋肉の話をします。こちらの図は脊椎につく筋肉で最深層のものだけを模式的に表したものです(だいぶ前に鍼灸学校の発表用に作ったものです。汗)これらの筋はあまり力はないといわれており、なんの役に立っているかよく分かっていません。使ってるとか疲れたとかいう感覚もほとんど上がってこないのです。でもこうして各脊椎の骨をハシゴのようにつないでいる様を見ると、一つ一つは力が小さくとも全体では脊椎が自立するのに役立っているように思えてきます。なにが言いたいかというと、背骨が立つのには実はそんなに力はいらなくて、それはこの小さな筋たちに任せておけばいい、それがあった上で、表層の大きな筋肉を自由に使えるようになるのではないか、それがパフォーマンスにもつながっていくのでは?ということです。これが逆になると、我々は表層の大きな筋肉で姿勢を維持するようになり、背中が張るとか腰が痛いとか、いろいろ不具合が出てくるし、指が回らない、届かないといったことにもつながってくるのではないか、そんなふうに考えております。
以上、頭と軸(その3)でした。これで頭と軸はいったん終了です。次回からは腕に入る予定です。
最後までお読みいただきどうもありがとうございます。
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2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師
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