マウス・クリックによる首・肩の痛み
来院者
男性 20代
期間
2017年4月
症状
仕事柄、パソコン作業が多い。
2台のモニターを見ながら、1日中マウスでクリック動作を繰り返していて、斜めの姿勢になることから首から肩にかけて慢性的にコリや痛みがある。
ひどい時は、左側の腰にも痛みが出て、いすから立ち上がると左ももの裏にしびれが走ってしばらく動けない。
施術と経過
首から肩、腰部にかけて非常に強い張りがあり、上腕二頭筋も硬さが抜けない状態にあった。
また、臀部に圧痛があり、もも裏も張っていて、硬いコリがある。
もともと学生時代からスポーツをしていたということで、発達した良い筋肉をしているが、仕事で動かない生活になったために姿勢維持のために骨格を柔らかく使うやり方を体が忘れてしまったように見受けられた。
いすに座っての姿勢維持には脊椎の動きが重要で、仕事の上でモニターと斜めの角度で座ろうとしたら特に回旋がうまく使える必要がある。
回旋の動きは頚椎から胸椎がメインだが、第1、第2胸椎のあたりで動きがやや少なく、かつ硬結があった。
鍼でこの硬結にアプローチしたところ、ものすごく首が軽くなったとのコメントがあった。
マウス操作(あるいはキーボード作業も同様だが)では、机の上でわずかに腕を浮かせている必要がある。
そのため、上腕二頭筋などの腕の筋肉が疲労して、支えきれなくなると、より体幹の肩甲間部を寄せて背中側で腕を支えようとする。
この影響が脊椎の回旋を制限していたために、斜めの姿勢に無理がかかり、首・肩の痛みとして表れていたと考える。
治療で回旋制限を解除すると、体が本来の動きを取り戻して、とたんに痛みも取れたのだろう。
使用したツボ
陶道