現代コントラバス奏法の元祖は意外と小さかった
シマンドル(Franz Simandl)を知らないコントラバス弾きはいません(たぶん)。
新コントラバス教本(2巻)とか30エチュードなど、コントラバス演奏の基礎となる教本を残しています(上の絵は新コントラバス教本2巻のもの)。
新コントラバス教本と言いつつ書かれてからすでに100年以上たっていていまだに使われています。
シマンドルは1840年に現在のチェコに生まれ、プラハ音楽院に学んだ後、ウィーン国立歌劇場奏者となりウィーン音大で長く教えた後、1912年に没しました。
教本を通じて受け継がれた彼のやり方が現在でもコントラバス演奏の標準的奏法になっています。
どんな人だったのでしょう?
写真を探してみました。
意外と小柄?
エンドピン全閉で楽器を倒し気味にしてようやく弾けるくらいです。
イタリア生まれの名手ボッテジーニはこのとおりかなりでかく見えます。
19世紀欧州の人の平均身長は今よりもかなり低く、シマンドルと同じ1840年代生まれの東欧男性では165cmなかったようです(>>平均身長の長期推移)。
シマンドルが特別小さかったわけでもないでしょうが、もっと前の世代のドラゴネッティなんかもかなり背が高かったらしいので、コントラバスの名手として名が残った人にしては異例に小柄なように思います。
いや、むしろ小柄なゆえに指の構え方とか奏法を考えて工夫したと言えるのか。
特に低音域での指使いを1、2、4にすることや高音域の親指使用を強調するところなど、手のサイズに関係なく弾けるようにするための工夫にも見えます。
彼の新コントラバス教本、同じパターンを執拗にやらされるめんどくさいことで評判?ですが、誰でもが弾けるようにしたいとの思いにあふれた、手抜きのないていねいなものに思えてきました。
よく読むと序文には、手近に良い先生がいなくて独学で学ぶ人にも機会を提供するべくたくさんの分かりやすい注釈を付けた、とあるじゃないですか。
なんかすいません、、
教本も書き手の意図をくみとって読むのが大事ですね。
今月末にヨガ&アレクサンダー・テクニーク教師の道子と夫婦で音楽家向けワークショップをやります。
鼻抜けに困っている木管奏者、バテやすい、長く弾くと痛くなる金管楽器や弦楽器の人にぜひ来ていただきたいワークショップです。
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音楽家のアレクサンダー・テクニーク 2 Days レッスン会
3月30日(土)9:30~12:30
セッションA:クラリネット・オーボエ・サックス奏者のための鼻抜け相談&レッスン会(アレクサンダー・テクニーク)
講師:楠 洋介(アレクサンダー・テクニーク教師/鍼灸師)
3月31日(日)9:30~12:30
セッションB:音楽家のためのヨガ&アレクサンダー・テクニーク(姿勢でわかること)
講師:楠 道子(アレクサンダー・テクニーク教師/ヨガ・インストラクター)
3月31日(日)13:30~16:30
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講師:楠 洋介(アレクサンダー・テクニーク教師/鍼灸師)
いずれも場所は、スタジオI-LAB(渋谷区千駄ヶ谷3-21-6 外苑MKビルB1)
参加費(1コマ分)は、通常 7,000円、早割 6,000円(2月中のお振込)
※2コマ分ダブル参加の場合 → 通常 12,500円、早割 10,000円(2月中のお振込)
お申し込み、または質問・問い合わせを、お電話(080-5899-5203)またはメール(office@btune-hariq.com)よりお願いいたします。
アレクサンダー・テクニーク江古田レッスン会(第4回)
次回は、2019年4月7日(日)15時~17時 定員は6名まで
場所:江古田のbodytune鍼灸マッサージ院内スタジオ
参加費:4,000円
1人20分程度のレッスンを順番に行なって、みんなでシェアします。
申し込み、お問い合わせは080-5899-5203までお電話か、office@btune-hariq.comまでメールください。
または、お問い合わせフォームのページから送信いただいてもけっこうです(>>ご相談・お問い合わせ)。
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師