腱鞘の解剖学(1)
" 体のしくみ "
こんにちは!ハリ弟子です。
この冬、ハリ弟子の周りでは手をケガする方が続出しておりました。骨折に腱鞘炎、ばね指などなど、、、
NPO法人「芸術家のくすり箱」によれば、音楽家がケガをする場所で一番多いのは「手・手指」です。さらに手のケガの中でもっとも多いのが腱鞘炎で手全体に占める割合はだいたい1/4とされています。そのくらい音楽家の間では多い腱鞘炎、でも、そもそも腱鞘ってどんなものなんでしょうか?
これから何回かに分けて腱鞘について調べていきたいと思います。
腱鞘の鞘の字は「さや」とも言います。腱をつつむパイプのようなものだからです。
指を動かす筋肉の多くは腕の中にあって、手首のあたりから先は腱に変化して指の骨につきます。腱はコラーゲンでできており、引っ張りに対して非常に丈夫です。筋肉が収縮すると腱が引っ張られて指が曲がる(または伸びる)仕組みになっています。
腱鞘は、腱の走行をガイドすることで、指を曲げ伸ばししたときに腱が骨から浮き上がってこないようにする役割があります。
実は腱鞘には2種類あります。線維鞘(せんいしょう)と滑液鞘(かつえきしょう)です。上の図では便宜的に線維鞘だけを表しています。2つとも表示すると下の図のようになります。うすい水色の部分が滑液鞘、その上に巻かれている包帯のようなものが線維鞘です。
次回はこの2つの腱鞘の役割の違いについて考えていきます。
この記事を書いた人
2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。
2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。
はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師
カテゴリー: 体のしくみ.
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