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bodytune(ボディチューン)音楽家のための鍼灸

オーボエ奏者の指のしびれ

" しびれ "

2018年7月17日

こんにちは!ハリ弟子です。

 

2週間ほど前から右手の指にしびれ、腕が重く倦怠感がするといった症状が出始めたオーボエ奏者の方。

 

練習にもさしさわりがあるので整形外科と並行してbodytuneにもいらっしゃいました。

 

症状のお話しと病院で処方された薬の情報も合わせて考えるに腕に向かう神経の問題、典型的な胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)に見えました。

 

胸郭出口症候群は首から腕に向かう神経や血管が、緊張した筋肉などで絞めつけられて腕から下にしびれや痛みが出たりします。

首からわきの下までの間に3か所(斜角筋、肋骨と鎖骨、小胸筋)、締めやすい場所があります。

 

それぞれについて検査する方法があってどこで締めているか当たりをつけるのですが、この方の場合は3か所とも締める傾向にありました。

 

 

胸郭出口症候群に対して鍼灸でできること、はその方の状況に応じていろいろ変わります。

 

この時は鎖骨、肩甲骨、上腕骨という腕の構造一式と脊椎の動きの協調を良くするために背骨の近くのツボを主に使いました。

 

立っていても座っていても上半身を起こした姿勢を維持するために、腕の構造一式を下向きや内向きにぎゅっと固めて引っ張ることがよく起こります。

 

そのせいで肋骨と鎖骨の間や小胸筋のところを狭く締めてしまうのです。

 

これは同時に腕の構造一式が上位肋骨を羽交い締めにすることなので、第1、第2肋骨につく斜角筋は呼吸のためにかなり頑張らなければいけなくなります。

 

そのために斜角筋のところでも神経や血管を締めることになりやすいです。

 

姿勢維持の仕事から腕を開放して、それをより脊椎に任せられるようになると、両者の協調が望ましいバランスに近づきます。

 

そうすれば腕の構造一式による羽交い絞めが起こらなくなり、胸郭出口症候群も良くなるとの考え方です。

 

この方の場合にはこれがわりと奏功したようで、翌日からしびれがかなり取れたとのメッセージをいただきました。

 

まだ日が浅くこれだけで良い方に向かうかどうか判断するのは早計ですので、引き続き何か変化があればご連絡いただくようにしてサポートを継続中です。

 

関連記事:症例 オーボエ奏者の指のしびれ

この記事を書いた人

2016年、東京都練馬区の江古田にて音楽家専門の鍼灸治療院を始める。

2021年、東京都品川区の鍼灸院「はりきゅうルーム カポス」に移籍。音楽家専門の鍼灸を開拓し続ける。

はり師|きゅう師|アレクサンダー・テクニーク教師

 

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