ピアノ練習をやめても残っていた手の痛みとバネ指
症状
仕事柄、ピアノをよく演奏する。
9か月前に左手にしびれが走り、整形外科で胸郭出口症候群と診断された。現在も治療中で良くなってきているがまだ指に痛みが残っている。特に痛むのは小指。また薬指がバネ指で曲げるとひっかかってカクンとなる。
左手の症状のためにピアノの練習はここ1か月ほどやめていて、さらに改善するためにできることをしたく来院された。
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来院者
女性
40 代
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期間
2020年8月 -
頻度
1回通院 -
通院回数
1回
施術と経過
左手の状態を確認すると薬指の根元部分(手のひら側)が腫れていた。また手首の小指側にも腫れがあり尺屈の動作で痛みが出た。
背中を確認すると全般に左側が張っていて、聞くと「左の腰痛がある」とのこと。そこでふくらはぎのツボで背中の張りを取り腰痛がやわらいだのを確認した上で、あらためて範囲をせばめて脊椎近辺を触れるとやはり左側が緊張している。もっとも緊張の強い脊椎のツボに鍼をすると小指の痛みが消えた。また肩甲骨のツボに鍼をすると手首尺屈時の痛みも消えた。さらに別の脊椎のツボに鍼をすると薬指を曲げた時のひっかかりがなくなり、指がなめらかに動くようになった。
後日、「手も指もだいぶ楽になり、病院に行くことなく過ごしている」とメッセージをいただいた。
使用したツボ
まとめ
指の問題だからと言って手だけ見るのではなく、背中や腰も含めた全体のバランスを意識して調整した。これにより脊椎の状態をより正確に確認することができ適切なツボの選択に結びついた。全体を視野におさめながら局所の症状にアプローチすることの重要性が如実に出た症例である。
担当スタッフ
楠 洋介