緊張性・けいれん性発声障害
来院者
女性 20代 会社員
期間
2019年6月
症状
2年前に接客のアルバイトをしていてお客さんへの挨拶の際に声が出なくなり、病院で検査した結果、緊張性発声障害の診断を受ける。ボトックス注射も試したがだんだんと元に戻ってしまい根本解決にはならないので今はやめている。
ふだんの会話では問題ないが今でも初対面などの緊張する場面で声のかすれ、喉の詰まりを感じる。最近、新しい仕事に就いてこれから対人業務が増えてくるので不安を解消するために来院。
施術と経過
喉まわりを丁寧に触診したところ喉頭自体は位置や硬さなどの観点からの問題は見受けられなかった。代わりに側頚部の筋肉や項から左の肩甲間部に顕著な硬結と張りがあった。また肩の筋緊張と関係するふくらはぎのツボにも反応を確認。
施術時点で症状が強く表れていたわけではないが、ふだんの姿勢や筋緊張のパターンの中で発声関与筋の機能を損なうものを解除する方向で施術し、あわせてアレクサンダー・テクニークの観点から発声に関するアドバイスをすることとした。
側頚部の筋緊張をゆるめる手のツボ、項から肩にかけての緊張には膝から足にかけてのツボ、そして肋骨の可動性を促すツボを選択。施術後、声の出方が変わったとの感想を得た。
アレクサンダー・テクニークの観点からは、発声時に頭が向かうべき方向性を考えること、及び壁に反射してかえってくる自分の声を聞きながら話すことを提案。さらに声が響くようになったことを本人も自覚できた。
使用したツボ
合谷R、玉陽L・R、T2夾脊L、T5夾脊R、天髎L・R、魄戸L・R、飛揚R