和楽器
来院者
女性 30代 箏
期間
2018年7月
症状
本番に向けて根を詰めて箏を練習していたら、1週間前から右腕にだるさと痛みを感じるようになった。時々、薬指と小指にしびれも生じる。ほか慢性的に首肩こりがある。
本番まであと2週間だが自分1人の独演会なので穴をあけるわけにもいかない。
以前にも鍼灸を受けてその時の症状が解消した経験があり効果を期待して来院。
施術と経過
外見上及び触診した限りでは母指球の筋肉におとろえは認められなかった。しかし筋力的には明らかに右の方が弱いことが分かった(紙を母指ではさんで取られないように保持してもらい、術者が取ろうとするのに対してどの程度耐えられるか、その左右差を観察)。
また、右烏口突起周辺から上腕前面と肘にかけて顕著な硬結が認められ、右肩甲骨内縁も触診で硬結を確認、さらに左腰部に硬い筋張りがあった。
以上から、練習強度が急に上がったことで、演奏姿勢とも関係して尺骨神経になんらかの影響が出たと推測した。
姿勢からきたと思われる筋肉のコリを解消し、同時に神経の回復を促す施術を選択。
腕と肩甲骨、脊椎のツボ、及び前腕の尺骨神経に走行に沿ってパルスをかけた。
2診目(10日後)には右腕の状態はかなり回復していて、本番も無事に出られそうなことが分かったのでそこで施術終了とした。
使用したツボ
雲門R、臂臑R、曲池R、T1夾脊R、T5夾脊R、天髎、膏肓、腎兪、神門R(パルス)